「働き方変革」という言葉が、ブームのように一般化されつつある昨今。

なぜ、ダイバーシティ経営が組織のイノベーションにつながるのか。

「働き方変革」や「ダイバーシティ経営」が推進され、大企業のみならず、導入を試みている中小企業も多いのではないでしょうか?

“社員がはたらきやすい会社”“多様性を認め合える会社”。

それが「良い」とされている価値観ばかりが先行し、やれ「副業解禁だ!」やれ「残業禁止だ!」やれ「女性の役員を増やすぞ!」など、“制度化”することを目的化し、躍起になっているように感じることがあります。

しかし、多くの会社では、制度化されずに終わってしまうか、制度化されても時が経つと形骸化してしまう。

働き方変革、ダイバーシティ経営の推進によって、本質的に、組織はどのように変化するのでしょうか。

今回は、そんな疑問を抱きながら、ダイバーシティ経営の先駆者であり、変化し続けることをやめない、埼玉県春日部市の三州製菓株式会社、斉之平伸一社長にインタビュー。

 

三州製菓株式会社といえば、「ダイバーシティ経営」の代表的な企業として知られていて、特に「女性活躍推進」「男女共同参画推進」において成果を上げています。どのようにしてそのようなイノベーティブな組織風土へと変化を遂げていったのか、斉之平社長に詳しくお伺いしました。


三州製菓株式会社 代表取締役社長 斉之平 伸一 氏
一橋大学卒業後、松下電器へと就職し松下幸之助氏の「全員経営」を学ぶ。28歳のときに三州製菓株式会社に入社し、40歳で代表取締役社長に就任。就任直後から、全従業員を対象として、年2回、満足度アンケートを実施したり、女性活躍推進に向けて女性管理職30%を目標に掲げ積極的にパートから社員への転換に取り組むなど、常に経営革新を続けている。
2013年 3月:経済産業省「ダイバーシティ経営企業 100選」
2016年 2月:埼玉県「渋沢栄一賞」受賞
2016年 6月:内閣総理大臣表彰「男女共同参画社会づくり功労者」


「さあ、ダイバーシティ経営についてお話させていただきましょう!」

ということで、早速、三州製菓株式会社という組織について質問すると、斉之平社長は開口一番に、「実は今、ヒト型ロボットの導入を考えておりまして…。」と。

いきなりのお話に驚きましたが、その先進的な発想にすごくワクワクし、「ゆくゆくは埼玉県の中小企業に、ロボットの導入を推進していきたい」と、地域社会への貢献をしっかり描かれていました。組織について話すとき、多くの経営者はこれまでやってきたこと、過去のことを話す方が多いかと思います。しかし、斉之平社長が語ったのは、これから取り組もうとしている新しいこと、未来の話。これから生まれ行く、これからの新しいはたらくカタチについてのお話でした。

新しいことに挑戦し続ける斉之平社長。働き方変革に取り組んでいる方も感じているかもしれませんが、きっと、その「変化」「チャレンジ」に対して社員からの反発も大きく、一筋縄ではいかなかったのではないかと想像できます。

女性活躍推進では、「一人三役」という、助け合いの制度を設け、ライフキャリアに変化の多い女性も働きやすい職場づくりを進めています。これらの取り組みは、社員主体の委員会活動が主体となっていて、幹部や経営陣はそれを支える、「逆ピラミッド型」の組織経営を実践しています。

インタビュー後、職場を見学させていただけることになり、社員の皆さんのいるオフィスにお邪魔すると、皆さん、パッと席を立ち、とても気持ちの良いご挨拶をいただきました。ほんの数分のことでしたが、あの職場の雰囲気を見るだけで、三州製菓株式会社という組織が自律した社員で成り立っていることを、ひしひしと感じました。

また、インタビュー、職場見学を終え、取材メンバーで事務所の下にあるカフェ、「エステラス」で食事。エステラスは、消費者と生産者、食を通した地域の「融合」をコンセプトにしており、周りを見渡すと地元の方々でカフェは満席。地域の方々が集まり、笑顔で食事をする姿は、まさに地域に愛される会社のあり方のようです。

お料理の食材にもこだわり、地元の新鮮なお野菜や熟成玄米が鮮やかに並びます。


「今の社会、情報が大洪水している。洪水で水があふれているときこそ、飲める水が必要なように、情報があふれている今だからこそ、本当に必要な情報をつかまないといけない。」斉之平社長の言葉です。

常に新しいことを取り入れる斉之平社長。
常に柔軟に変化していく三州製菓という会社。

ダイバーシティ経営のその先にあるのは、まさにイノベーティブな組織のあるべき姿なのではないでしょうか。

5/22(月)10:30、エフエムこしがや(FM86.8)「大ちゃんの!わくわくワーク」にて、斉之平社長をゲストにお招きし、ダイバーシティ経営への柔軟な変化の過程について、お話しいただきます。

hatarakuba経営と自然の調和「働き方変革」という言葉が、ブームのように一般化されつつある昨今。 なぜ、ダイバーシティ経営が組織のイノベーションにつながるのか。 「働き方変革」や「ダイバーシティ経営」が推進され、大企業のみならず、導入を試みている中小企業も多いのではないでしょうか? “社員がはたらきやすい会社”“多様性を認め合える会社”。 それが「良い」とされている価値観ばかりが先行し、やれ「副業解禁だ!」やれ「残業禁止だ!」やれ「女性の役員を増やすぞ!」など、“制度化”することを目的化し、躍起になっているように感じることがあります。 しかし、多くの会社では、制度化されずに終わってしまうか、制度化されても時が経つと形骸化してしまう。 働き方変革、ダイバーシティ経営の推進によって、本質的に、組織はどのように変化するのでしょうか。 今回は、そんな疑問を抱きながら、ダイバーシティ経営の先駆者であり、変化し続けることをやめない、埼玉県春日部市の三州製菓株式会社、斉之平伸一社長にインタビュー。   三州製菓株式会社といえば、「ダイバーシティ経営」の代表的な企業として知られていて、特に「女性活躍推進」「男女共同参画推進」において成果を上げています。どのようにしてそのようなイノベーティブな組織風土へと変化を遂げていったのか、斉之平社長に詳しくお伺いしました。 三州製菓株式会社 代表取締役社長 斉之平 伸一 氏 一橋大学卒業後、松下電器へと就職し松下幸之助氏の「全員経営」を学ぶ。28歳のときに三州製菓株式会社に入社し、40歳で代表取締役社長に就任。就任直後から、全従業員を対象として、年2回、満足度アンケートを実施したり、女性活躍推進に向けて女性管理職30%を目標に掲げ積極的にパートから社員への転換に取り組むなど、常に経営革新を続けている。 2013年 3月:経済産業省「ダイバーシティ経営企業 100選」 2016年 2月:埼玉県「渋沢栄一賞」受賞 2016年 6月:内閣総理大臣表彰「男女共同参画社会づくり功労者」 「さあ、ダイバーシティ経営についてお話させていただきましょう!」 ということで、早速、三州製菓株式会社という組織について質問すると、斉之平社長は開口一番に、「実は今、ヒト型ロボットの導入を考えておりまして…。」と。 いきなりのお話に驚きましたが、その先進的な発想にすごくワクワクし、「ゆくゆくは埼玉県の中小企業に、ロボットの導入を推進していきたい」と、地域社会への貢献をしっかり描かれていました。組織について話すとき、多くの経営者はこれまでやってきたこと、過去のことを話す方が多いかと思います。しかし、斉之平社長が語ったのは、これから取り組もうとしている新しいこと、未来の話。これから生まれ行く、これからの新しいはたらくカタチについてのお話でした。 新しいことに挑戦し続ける斉之平社長。働き方変革に取り組んでいる方も感じているかもしれませんが、きっと、その「変化」「チャレンジ」に対して社員からの反発も大きく、一筋縄ではいかなかったのではないかと想像できます。 女性活躍推進では、「一人三役」という、助け合いの制度を設け、ライフキャリアに変化の多い女性も働きやすい職場づくりを進めています。これらの取り組みは、社員主体の委員会活動が主体となっていて、幹部や経営陣はそれを支える、「逆ピラミッド型」の組織経営を実践しています。 インタビュー後、職場を見学させていただけることになり、社員の皆さんのいるオフィスにお邪魔すると、皆さん、パッと席を立ち、とても気持ちの良いご挨拶をいただきました。ほんの数分のことでしたが、あの職場の雰囲気を見るだけで、三州製菓株式会社という組織が自律した社員で成り立っていることを、ひしひしと感じました。 また、インタビュー、職場見学を終え、取材メンバーで事務所の下にあるカフェ、「エステラス」で食事。エステラスは、消費者と生産者、食を通した地域の「融合」をコンセプトにしており、周りを見渡すと地元の方々でカフェは満席。地域の方々が集まり、笑顔で食事をする姿は、まさに地域に愛される会社のあり方のようです。 お料理の食材にもこだわり、地元の新鮮なお野菜や熟成玄米が鮮やかに並びます。 「今の社会、情報が大洪水している。洪水で水があふれているときこそ、飲める水が必要なように、情報があふれている今だからこそ、本当に必要な情報をつかまないといけない。」斉之平社長の言葉です。 常に新しいことを取り入れる斉之平社長。 常に柔軟に変化していく三州製菓という会社。 ダイバーシティ経営のその先にあるのは、まさにイノベーティブな組織のあるべき姿なのではないでしょうか。 5/22(月)10:30、エフエムこしがや(FM86.8)「大ちゃんの!わくわくワーク」にて、斉之平社長をゲストにお招きし、ダイバーシティ経営への柔軟な変化の過程について、お話しいただきます。下町の農と食で地域をつなぐ