4月21日「非正規社員の定着戦略化セミナー」と題したオンラインセミナーの第4回を配信しました。第4回のテーマは「働き方改革を推し進める組織のOSをつくる『ES組織開発」」です。今回のセミナーでは、講師は、第1回、第2回の講師を務めた矢萩大輔(有限会社人事労務 代表取締役)、第3回矢尾板 初美(有限会社人事労務 パートナー行政書士)に続き、金野 美香(有限会社人事労務 ヘッドESコンサルタント)が務めました。

第1回から前回の講義に至るまで、「非正規社員の定着戦力化」「働き方改革」を推し進めるにあたっての法改正や働き手の意識の動向、制度として多様な働き方を導入する手順等紹介させていただきました。

ESコンサルタントの金野曰く「いかに『働き方改革』に関する施策に取り組んでも、それが良い効能で浸透するかは、『働き方改革を推し進めるための組織の土壌』がしっかりしているか、である」とのこと。その点、講義中に組織をよくPCに比喩して解説しています。「『働き方改革』、昨今話題の『健康経営』に関する様々な施策」はパソコンにとってのアプリである、と。「組織風土」とはいわばOSであり、OSは常に新しい状態に更新・アップグレードをしていかないと、せっかくのアプリが上手く起動しない等の不具合が生じます。

では、「働き方改革」を推し進め「イノベーションを起こし続ける組織」とは、どのようなものをいうのでしょうか。前提として現代社会には「はたらくカタチ」が多様に存在する、企業という組織に属する正社員はもちろん「非正規社員」にも“はたらく目的、動機、人としての特性”は異なるのだ、ということを把握し、組織開発を考えていかなければなりません。講師がいうには、「組織風土がしっかりとしていて、時代の変化に応じて組織のカタチを柔軟に変容させ続けられる組織風土(OS)を持つ組織」が「働き方改革」を推し進め「イノベーションを起こし続ける組織」だ、というのです。では、その組織風土づくりをいかにして実践していくべきか。その点、講師は「ES(人間性尊重)組織開発の実践」を提唱しています。

まず、「ES組織開発」を進めるために必要なものは以下の4つのステップです。

この4つのステップを、非正規雇用の働き手や組織の状況等から、「ジョイン!(入社)」「はたらくカタチづくり」「コミュニケーション」「教育」「評価・承認」のプロセスに分解し、それぞれのプロセスでES組織開発の施策の導入・実践を考えていこうというのです。

例えば、ES組織開発の施策として、「ジョイン!」のプロセスではwelcomeムードづくりを意識した「新人育成プログラム」、「働くカタチづくり」のプロセスでは、持続的に働き続けるためのカタチを考える機会として「社員手帳」づくりの工夫・「地域活動への参画」、「コミュニケーション」のプロセスでは、社内外の関係性を良く保つための「情報共有ツール」・「イノベーション推進提案制度」、「教育」のプロセスでは、自分がどういう状態でありたいのかと現状のギャップを埋めるための「日報システム」「メンター制度」、「評価・承認」のプロセスでは、承認・つながり欲求を糧にキャリアステージを進めることを促すための「昇給のしくみ」・「ありがとう運動」の実践、などを講義内で紹介させていただきました。

社会背景としての「働き方の多様化」、非正規社員の意識の変容、法改正(組織に対するアプリ、ソフトの「更新の通知」が届いている状態)、非正規雇用を絡めた組織に対するアプリ更新の通知は5年、10年と常に通知が届いてきます。今回の講義では、それに対応するための組織開発そしてOSの更新プログラムの適用(ES組織開発)が必要である旨、解説させていただきました。

そのために、いろいろな実践案を提供させていただいたのですが、「組織風土」というものはその組織によりさまざまです。同じ製造業でも、例えば都会にあるか下町にあるかで「組織風土」は異なり、業態によっても「企業文化」は異なります。その点「在るべき組織の状態」自体企業によってさまざまである点、最後に付け加えさせていただきました。

次回の講義の内容は、「多様な働き方における『クレド』の導入」です。ES組織開発の実践においては、その指標となるものが必要となります。そのために有用なツールとしての「クレド」の存在とそこから始まるイノベーション!講師は引き続き、有限会社人事労務のヘッドESコンサルタントの金野美香がお送りさせていただきます。こうご期待ください!

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hatarakuba最新記事進化する組織4月21日「非正規社員の定着戦略化セミナー」と題したオンラインセミナーの第4回を配信しました。第4回のテーマは「働き方改革を推し進める組織のOSをつくる『ES組織開発」」です。今回のセミナーでは、講師は、第1回、第2回の講師を務めた矢萩大輔(有限会社人事労務 代表取締役)、第3回矢尾板 初美(有限会社人事労務 パートナー行政書士)に続き、金野 美香(有限会社人事労務 ヘッドESコンサルタント)が務めました。 第1回から前回の講義に至るまで、「非正規社員の定着戦力化」「働き方改革」を推し進めるにあたっての法改正や働き手の意識の動向、制度として多様な働き方を導入する手順等紹介させていただきました。 ESコンサルタントの金野曰く「いかに『働き方改革』に関する施策に取り組んでも、それが良い効能で浸透するかは、『働き方改革を推し進めるための組織の土壌』がしっかりしているか、である」とのこと。その点、講義中に組織をよくPCに比喩して解説しています。「『働き方改革』、昨今話題の『健康経営』に関する様々な施策」はパソコンにとってのアプリである、と。「組織風土」とはいわばOSであり、OSは常に新しい状態に更新・アップグレードをしていかないと、せっかくのアプリが上手く起動しない等の不具合が生じます。 では、「働き方改革」を推し進め「イノベーションを起こし続ける組織」とは、どのようなものをいうのでしょうか。前提として現代社会には「はたらくカタチ」が多様に存在する、企業という組織に属する正社員はもちろん「非正規社員」にも“はたらく目的、動機、人としての特性”は異なるのだ、ということを把握し、組織開発を考えていかなければなりません。講師がいうには、「組織風土がしっかりとしていて、時代の変化に応じて組織のカタチを柔軟に変容させ続けられる組織風土(OS)を持つ組織」が「働き方改革」を推し進め「イノベーションを起こし続ける組織」だ、というのです。では、その組織風土づくりをいかにして実践していくべきか。その点、講師は「ES(人間性尊重)組織開発の実践」を提唱しています。 まず、「ES組織開発」を進めるために必要なものは以下の4つのステップです。 この4つのステップを、非正規雇用の働き手や組織の状況等から、「ジョイン!(入社)」「はたらくカタチづくり」「コミュニケーション」「教育」「評価・承認」のプロセスに分解し、それぞれのプロセスでES組織開発の施策の導入・実践を考えていこうというのです。 例えば、ES組織開発の施策として、「ジョイン!」のプロセスではwelcomeムードづくりを意識した「新人育成プログラム」、「働くカタチづくり」のプロセスでは、持続的に働き続けるためのカタチを考える機会として「社員手帳」づくりの工夫・「地域活動への参画」、「コミュニケーション」のプロセスでは、社内外の関係性を良く保つための「情報共有ツール」・「イノベーション推進提案制度」、「教育」のプロセスでは、自分がどういう状態でありたいのかと現状のギャップを埋めるための「日報システム」「メンター制度」、「評価・承認」のプロセスでは、承認・つながり欲求を糧にキャリアステージを進めることを促すための「昇給のしくみ」・「ありがとう運動」の実践、などを講義内で紹介させていただきました。 社会背景としての「働き方の多様化」、非正規社員の意識の変容、法改正(組織に対するアプリ、ソフトの「更新の通知」が届いている状態)、非正規雇用を絡めた組織に対するアプリ更新の通知は5年、10年と常に通知が届いてきます。今回の講義では、それに対応するための組織開発そしてOSの更新プログラムの適用(ES組織開発)が必要である旨、解説させていただきました。 そのために、いろいろな実践案を提供させていただいたのですが、「組織風土」というものはその組織によりさまざまです。同じ製造業でも、例えば都会にあるか下町にあるかで「組織風土」は異なり、業態によっても「企業文化」は異なります。その点「在るべき組織の状態」自体企業によってさまざまである点、最後に付け加えさせていただきました。 次回の講義の内容は、「多様な働き方における『クレド』の導入」です。ES組織開発の実践においては、その指標となるものが必要となります。そのために有用なツールとしての「クレド」の存在とそこから始まるイノベーション!講師は引き続き、有限会社人事労務のヘッドESコンサルタントの金野美香がお送りさせていただきます。こうご期待ください! 詳しくはこちら▼下町の農と食で地域をつなぐ