2度目のオリンピックを迎える東京。1964年、新幹線をシンボルに高速道路、空路など物流インフラの整備によって「物の動き」に革命が起きた。そして2020年、留まるところを見せないIT技術の進歩とAIの台頭が「労働の意味と価値を問われる時代」の到来を告げている。

人口ボーナス期が人口オーナス期に入り、マーケットが縮小する中、高付加価値の商品・サービスが求められる。それに伴い、雇用の流動化が避けられないだろう。その中でAIは労働人口が減少する世の中で、どう位置づけられるかが問題となる。

AIの進展はどのくらいのスピードで私たちの日常を変えていくかという議論がありますが、ダボス会議が主催する世界経済フォーラムのクラウス・シュワブ氏は革命は津波のようにくると述べている。また世間ではAIにより職を奪われ、ホワイトカラーの管理業務の多くが不要になる。その結果、失業の増加と、格差の拡大につながるということを多くの人が述べている。

実際、携帯電話の世界普及率は、2000年12.1%だったものが、2013年にはたった13年で94.4%までになったことを考えると、AIの進展が津波のように押し寄せるというのも理解できる。では、私たちはどうAIと付き合えばよいのだろうか?大野次期会長は、次のように述べている。それは、私たちが「どんな経営をしたいのか」が大切だと。

AIはたしかにマスの分析や予測は得意だが、ニッチな分野での分析や予測は不得意。過去の延長で物事を考えるのではなく、未来志向で自らが未来をつくっていく、これがロボットにはできなくて人間にしかできないことではないかと。

第2部は、コーディネーターとして弊社代表 矢萩大輔が進行を務め、AI時代のこれからの働き方について、3名の先生方と会場を巻き込んでのパネルディスカッションを開催しました。矢萩の第2部終了後のインタビューでは、国は2020年までにGDP600兆円を目指している、そのうちの30兆円、つまり約5%をAIによって生み出そうとしているが、つまり、労働力人口の5%がAIにとって代わられる危険性がある。また、オズボーン博士はなくなる可能性の高い職業を分析している。そして、野村総研の予測では、労働力人口の49%がAIにとって変わられるという。この未来予測をどうみるのかという質問を投げかけさせてもらったが、AIのディープラーニングにしても、AIが学習する前提としては、人が介在しなければならない。

例えば、できるチームとダメなチームを定義づけて、AIにラベリングするのは、まずは人がやっていくこと。そして、AIがディープラーニングした結果を分析、解析するのはこれもAIと人間の共同作業。AIは、なぜこのチームをできるチームと判断したのか?また「人」が気づかない部分をAIはどこに特徴を見出したのかは、人とAIの共同作業だ。そして、それを応用して、経営や社会に活かしていくのは、人のクリエイティブさ。つまり、第1部で大野次期会長がお話した、「自分自身はどうありたいか、どんな経営をしたいのか」という軸を持つことが大切だと思う。

そして、私自身としてはAIにはできないこととして、人の内部価値の見える化を企業は進めていくべきだと思う。スキルや知識はAIで代替することが出来てもその知識をいかに使うかは内的動機によるところが大きい。内的動機によって、何を選択し、どんな思考、行動をとるかは大きく、変わります。この一人一人の内的動機を企業の中で育てていくのは人間にしかできないこと。AIの進展によりデジタルでマーケティングが完了する時代、SNSで私たちの経営がどんどん市場に見える時代になった。つまり、それは瞬時、リアルであり、現場の一人一人がどのようにSNSやAIを使って顧客と向き合うのか?お客さんの不満や悩みを一人で解決できなければ横のつながりでいかに解決していくという現場主義、個人の判断になる。

私は現場主義になった時代、一人一人の内面を育てること、そして顧客に寄り添い、横や他業種のつながりの中でイノベーションを起こし続ける、社内体制をいかにつくっていくのかが大切だと思う。

ダイバーシティの進展やオープンイノベーションの動きをもっと企業は積極的に取り組まなくてはなりません。私は今回のパネラーの方々そして、会場の皆さんの意見を聞いてそのことを強く思った次第だ。

https://hatarakuba.com/wp-content/uploads/2017/03/17309848_1308211199271503_5845065258510012372_n.jpghttps://hatarakuba.com/wp-content/uploads/2017/03/17309848_1308211199271503_5845065258510012372_n-150x150.jpghatarakuba最新記事進化する組織2度目のオリンピックを迎える東京。1964年、新幹線をシンボルに高速道路、空路など物流インフラの整備によって「物の動き」に革命が起きた。そして2020年、留まるところを見せないIT技術の進歩とAIの台頭が「労働の意味と価値を問われる時代」の到来を告げている。 人口ボーナス期が人口オーナス期に入り、マーケットが縮小する中、高付加価値の商品・サービスが求められる。それに伴い、雇用の流動化が避けられないだろう。その中でAIは労働人口が減少する世の中で、どう位置づけられるかが問題となる。 AIの進展はどのくらいのスピードで私たちの日常を変えていくかという議論がありますが、ダボス会議が主催する世界経済フォーラムのクラウス・シュワブ氏は革命は津波のようにくると述べている。また世間ではAIにより職を奪われ、ホワイトカラーの管理業務の多くが不要になる。その結果、失業の増加と、格差の拡大につながるということを多くの人が述べている。 実際、携帯電話の世界普及率は、2000年12.1%だったものが、2013年にはたった13年で94.4%までになったことを考えると、AIの進展が津波のように押し寄せるというのも理解できる。では、私たちはどうAIと付き合えばよいのだろうか?大野次期会長は、次のように述べている。それは、私たちが「どんな経営をしたいのか」が大切だと。 AIはたしかにマスの分析や予測は得意だが、ニッチな分野での分析や予測は不得意。過去の延長で物事を考えるのではなく、未来志向で自らが未来をつくっていく、これがロボットにはできなくて人間にしかできないことではないかと。 第2部は、コーディネーターとして弊社代表 矢萩大輔が進行を務め、AI時代のこれからの働き方について、3名の先生方と会場を巻き込んでのパネルディスカッションを開催しました。矢萩の第2部終了後のインタビューでは、国は2020年までにGDP600兆円を目指している、そのうちの30兆円、つまり約5%をAIによって生み出そうとしているが、つまり、労働力人口の5%がAIにとって代わられる危険性がある。また、オズボーン博士はなくなる可能性の高い職業を分析している。そして、野村総研の予測では、労働力人口の49%がAIにとって変わられるという。この未来予測をどうみるのかという質問を投げかけさせてもらったが、AIのディープラーニングにしても、AIが学習する前提としては、人が介在しなければならない。 例えば、できるチームとダメなチームを定義づけて、AIにラベリングするのは、まずは人がやっていくこと。そして、AIがディープラーニングした結果を分析、解析するのはこれもAIと人間の共同作業。AIは、なぜこのチームをできるチームと判断したのか?また「人」が気づかない部分をAIはどこに特徴を見出したのかは、人とAIの共同作業だ。そして、それを応用して、経営や社会に活かしていくのは、人のクリエイティブさ。つまり、第1部で大野次期会長がお話した、「自分自身はどうありたいか、どんな経営をしたいのか」という軸を持つことが大切だと思う。 そして、私自身としてはAIにはできないこととして、人の内部価値の見える化を企業は進めていくべきだと思う。スキルや知識はAIで代替することが出来てもその知識をいかに使うかは内的動機によるところが大きい。内的動機によって、何を選択し、どんな思考、行動をとるかは大きく、変わります。この一人一人の内的動機を企業の中で育てていくのは人間にしかできないこと。AIの進展によりデジタルでマーケティングが完了する時代、SNSで私たちの経営がどんどん市場に見える時代になった。つまり、それは瞬時、リアルであり、現場の一人一人がどのようにSNSやAIを使って顧客と向き合うのか?お客さんの不満や悩みを一人で解決できなければ横のつながりでいかに解決していくという現場主義、個人の判断になる。 私は現場主義になった時代、一人一人の内面を育てること、そして顧客に寄り添い、横や他業種のつながりの中でイノベーションを起こし続ける、社内体制をいかにつくっていくのかが大切だと思う。 ダイバーシティの進展やオープンイノベーションの動きをもっと企業は積極的に取り組まなくてはなりません。私は今回のパネラーの方々そして、会場の皆さんの意見を聞いてそのことを強く思った次第だ。下町の農と食で地域をつなぐ