小さいころそう聞かれたら、ピアノの先生とか、幼稚園の先生とか、仕方なくそう返していた。本当になりたいわけじゃなかったし、何か目指したい職業を一人1つ持ってないといけない感じがあったから。

何になりたいっていわれても…。何かになるってなに。ってずっと思っていた。

何者かにならないといけないのか。何者にもなりたくない。自分って何者???(そんな小説あったな。。。)

とくに夢もないまま高校、大学へ進学し、私はつい最近まで、大手チェーンの居酒屋でアルバイトをしていた。全国どこで食べても同じメニュー、同じ味、すべてにマニュアルがある。簡単に言うと注文をとって、できた料理とお酒を運ぶ仕事。「何やってんだ」と思いながらも、お金稼がなきゃいけないから働いていた。

とはいえ、大事なのは「どこで働いたか」ではなく、「何を学んだか」だと思う。

私は、ここでの経験は本当に勉強になったと思っている。お客さんに対しての接客や、先を見据える想像力の大切さ。それだけじゃなくて、売り上げを上げるためにどんなことをしているかなど。いい面もわるい面も、内側をのぞいてみないとわからないことをたくさん知れた。でも、そこで働きたいとは全く思えなかった。

私は、「はたらく」とは、「自分らしくある」ための手段だと思う。

人生でほしいもの、要らないもの、気持ちを満たしてくれるもの、

本質的な幸せを手に入れる手段が「はたらく」こと。

働くことを生きる目的にはしたくない。

私はやりたいことなんてないし偉大なことを成し遂げたいなんて思っていない。

やりたいことがわからなければ、いろんな人に出会ったり、旅をしたり、修行したり、研究したり、と、いろんな体験をしてから仕事をしてもいいと思う。人生は長いけれど一度きりしかない。

大切なことは、
「何になりたいか」ではなく
「何を大切にして生きていきたいか」
そして、それを大切にするためにはどんな暮らしをしたらよいかだと思う。それが自分らしくあるってこと。

さくらももこのキャラクター「コジコジ」の名言

「コジコジはコジコジだよ。これからもずーっとコジコジはコジコジだよ。」

という言葉が大好きだ。

何かにならなくたっていい。自分らしくいられれば。