そもそも就職のためのスキルや就活情報をインプットする前に、世の中にたくさんある”はたらく場”(大小さまざまな企業やNPOなどの団体)のことを知り、新しいはたらくカタチが生まれていることを知って、自分自身の”シゴト選びのモノサシ”を少し変化させる機会としてもらいたいと考えながら、山形の大学で大学三年生向けに、キャリアについてお話をさせていただきました。

講座のテーマは「シゴト選びのモノサシを変える!新しい一歩を踏み出すキャリアデザイン講座」。

山形へ向かう「つばさ」の車中、地元東北の懐かしい風景を目にしながら、「就職」について考えをめぐらしていました。

日頃、人事コンサルの現場では、「これまでは中途ばかりだったけどそろそろ新卒採用にチャレンジしようと思う」「新卒で入った社員がリーダーとして育っておりうれしい」といった、人材採用にかける中小企業の経営者の強いおもいを多く聴きます。
そしてその声は、この「労働力不足&採用難」の時代にさしかかり、”悩み”としても噴出してくるようになりました。

「求人広告を出したけれど、これまでのような問い合わせが全く来ない。このままだと百万を超える広告費を払い続けて終わりそうだ。」
「ここまで来たら、求人条件を変えるしかないから、給与体系を見直そうと思うので、相談に乗ってほしい。」
等々。
実際に、求人票の条件を見直し(初任給アップや休日日数の増加など)、それに伴って在籍している社員の雇用条件も見直す(新人と既存社員とのはたらき方のひずみが出ないように)というケースも多くあります。

そこまで”新たな人材を求めている”中小企業がますます増えている一方で、就活を控えた学生の間に未だ存在する「大企業志向」「安定志向(=中小企業は安定していないから入社するのは不安という志向)」。
企業側からすれば、これだけ多様で創造的なはたらき方ができる時代になってきたのに(それに伴って組織としても個としても変容が必要にはなりますが)、なぜ、「新卒一括採用」という枠組みのもとでこれまで通りの思考パターンからしか就職を捉えることができないのだろうか、と疑問に感じることもしばしばです。
毎年さまざまな大学でお話させていただいたり学生の皆さんと話す機会がありますが、いろいろなメディアの影響なのか、あるいはまわりの大人や教育の影響なのか、そのような志向を変容させるのはなかなか難しいことなのだなあとも感じます。

ただ、「こういう魅力的な中小企業もあるんだな」「こういう豊かなはたらき方ができる職場もあるんだな」と伝え、知ってもらうことはできます。
そして、それによって学生一人ひとりが考え方・捉え方を変容していくことも大切ですが、私たち社会人も含めた社会全体が「企業規模」「業種」といったモノサシだけではなく「地域社会や環境に対してどのような働きかけをしているか」「どのような多様・創造的なはたらき方をできるか」「どれだけの共感資本を集めているか」といったなかなか表面的には、はかりにくいモノサシで企業のあり方を考えていくことも必要なんじゃないかと思っています。

今回のセミナーでも、せめて「シゴト選びのモノサシ」に少しでも新たなエッセンスを注入できれば!そう考えながら、お話させていただきました。
機会をいただきありがとうございました。

https://hatarakuba.com/wp-content/uploads/2017/02/yamagata.jpghttps://hatarakuba.com/wp-content/uploads/2017/02/yamagata-150x150.jpghatarakuba最新記事若者Vioceそもそも就職のためのスキルや就活情報をインプットする前に、世の中にたくさんある”はたらく場”(大小さまざまな企業やNPOなどの団体)のことを知り、新しいはたらくカタチが生まれていることを知って、自分自身の”シゴト選びのモノサシ”を少し変化させる機会としてもらいたいと考えながら、山形の大学で大学三年生向けに、キャリアについてお話をさせていただきました。 講座のテーマは「シゴト選びのモノサシを変える!新しい一歩を踏み出すキャリアデザイン講座」。 山形へ向かう「つばさ」の車中、地元東北の懐かしい風景を目にしながら、「就職」について考えをめぐらしていました。 日頃、人事コンサルの現場では、「これまでは中途ばかりだったけどそろそろ新卒採用にチャレンジしようと思う」「新卒で入った社員がリーダーとして育っておりうれしい」といった、人材採用にかける中小企業の経営者の強いおもいを多く聴きます。 そしてその声は、この「労働力不足&採用難」の時代にさしかかり、”悩み”としても噴出してくるようになりました。 「求人広告を出したけれど、これまでのような問い合わせが全く来ない。このままだと百万を超える広告費を払い続けて終わりそうだ。」 「ここまで来たら、求人条件を変えるしかないから、給与体系を見直そうと思うので、相談に乗ってほしい。」 等々。 実際に、求人票の条件を見直し(初任給アップや休日日数の増加など)、それに伴って在籍している社員の雇用条件も見直す(新人と既存社員とのはたらき方のひずみが出ないように)というケースも多くあります。 そこまで”新たな人材を求めている”中小企業がますます増えている一方で、就活を控えた学生の間に未だ存在する「大企業志向」「安定志向(=中小企業は安定していないから入社するのは不安という志向)」。 企業側からすれば、これだけ多様で創造的なはたらき方ができる時代になってきたのに(それに伴って組織としても個としても変容が必要にはなりますが)、なぜ、「新卒一括採用」という枠組みのもとでこれまで通りの思考パターンからしか就職を捉えることができないのだろうか、と疑問に感じることもしばしばです。 毎年さまざまな大学でお話させていただいたり学生の皆さんと話す機会がありますが、いろいろなメディアの影響なのか、あるいはまわりの大人や教育の影響なのか、そのような志向を変容させるのはなかなか難しいことなのだなあとも感じます。 ただ、「こういう魅力的な中小企業もあるんだな」「こういう豊かなはたらき方ができる職場もあるんだな」と伝え、知ってもらうことはできます。 そして、それによって学生一人ひとりが考え方・捉え方を変容していくことも大切ですが、私たち社会人も含めた社会全体が「企業規模」「業種」といったモノサシだけではなく「地域社会や環境に対してどのような働きかけをしているか」「どのような多様・創造的なはたらき方をできるか」「どれだけの共感資本を集めているか」といったなかなか表面的には、はかりにくいモノサシで企業のあり方を考えていくことも必要なんじゃないかと思っています。 今回のセミナーでも、せめて「シゴト選びのモノサシ」に少しでも新たなエッセンスを注入できれば!そう考えながら、お話させていただきました。 機会をいただきありがとうございました。下町の農と食で地域をつなぐ