前回の株式会社えふななの新田社長に引き続き日本で一番最初のホラクラシーといわれているダイアモンドメディア株式会社の武井社長へイノベーションという言う視点からホラクラシー型組織について語ってもらった。

そもそも武井氏は、イノベーションとは、結果だという。
イノベーションを起こそう!といってイノベーションが起こるものではない。
イノベーションは偶発性によっておこるものであり私たちがやることはいかに自然の摂理にあった組織を創り上げることだという。

武井氏は、「私もいろいろと試行錯誤で悩んでいるんですよ。」といいながらも以下のユニークな施策についてインタビューに答えていただいた。

1. 透明性
2. 目標、ビジョン、理念はいらない
3. 仕事とお金の連動を外す。
4. 人事考課は、実力主義。バリューで判断
5. イノベーションは働かない人がもたらす。
6. 雑談の文化
7. 事業計画はいらないが事業のシュミレーションはする。

今までの常識を覆す武井氏は、それぞれの施策について以下のように述べている。

ホラクラシーは、上司がいない自律分散型組織。
ヒエラルキーとは逆の概念である。

武井氏は、上司の権力構造をなくすには経営の透明性を高めることによりそれを壊すことができるという。2番目の「理念はいらない」は、にわかに信じがたい武井氏の見解であるが、武井氏は、理念やビジョンは、言語化することにより、部下に強制を強いることになるという。理念は経営者のエゴであり、部下たちにそれに合わせろという
メッセージになってしまう。そういったものは極力なくすことにより社員が自由闊達に動けるようになるという。

人事考課そして賃金についても常識とはかなり異なっている。
人事考課は、相場で決めるという。考課項目を一つ一つ要素に分けて評価するのでなく、その人の組織における価値というものを、まるごと評価するのだ。
その時に賃金は仕事と結びつけないという。その人の組織における価値で評価するのであり、職務や役割といったいわゆる仕事に賃金を貼りつけるそれとは違う。

そもそも、職務や役割を限定しそこに賃金を貼りつけるからイノベーションが起きないのであり、仕事と賃金が貼りついてなければ、その日とは自分の役割以外のこともやるという。
また、考課期間を半年や一年といった短期間で区切っていくことはしていないという。
いまの、会社経営の評価は、フロー(PL)が主流だが、本来は、資産(BS)からその人は、どうなのか。一体どんな価値を生み出すのかといった視点から評価すべきだという。
短期の評価は、時間軸の点からも、目先の仕事に目を奪われ、イノベーションの萌芽をつぶしてしまう。

そして、武井氏は、一見働かないぶらぶら社員についてイノベーションの視点から述べている。
その例えとしてアリの社会のエピソードを語っていただいた。

アリが、新しい餌場を見つけるのは、いわゆるPDCAを回す働き者のアリではないという。
イノベーションはそれ以外のぶらぶらと遊んでいるアリがもたらす場合も少なくない。

いつものルートと違ったブラブラと歩き回るアリがたまたま、新しい餌場を見つけ、そこに、真面目に働いているアリが群がっていくという流れだ。

まさに偶然の産物である。
そして、雑談の文化だ。ホラクラシーの組織に共通している点は、エフナナさん、以前インタビューさせていただいた
面白法人カヤックさんでもいたるところで内省と雑談の文化がある。

お互いの背景や考え、その人のあり方などは仕事を通してのその場その場のリフレクションを頻繁に行うことによりそのチーム全体の共同学習がなされていく。
また、えふなな新田社長の話でも出ていたが、その人のあり方や思いは、雑談のなかでにじみ出てくるものであり、
お互いがお互いの考えを理解し信頼を持てるかどうかが雑談の文化にあるという。

イノベーションはその人の事業や組織における当事者意識、あり方から生まれてくる。
それは、チームにおける内省の文化から生まれる。

そして最後は、事業計画についてである。武井氏は、事業計画はつくらないという。事業計画をつくることにより、社員が、それに引きずられてしまうのをさけるためだ。しかし、事業計画は立てないがシュミュレーションは行っているという。
計画は立てないが行き当たりばったりではないのだ。

以上武井氏から、イノベーションについて7つの視点から語っていただいた。
そして最後に、ホラクラシー型組織はこれからは、必ず増えてくるという。

新しくできる会社は、この組織形態が当たり前になるという。
ソーシャルデザインラボの皆さんはいかがだろうか?

7月27日(木)武井氏とホラクラシー型組織についての対談を行う。

今から楽しみだ。詳しくはこちら▼

https://hatarakuba.com/wp-content/uploads/2017/04/DSC00143.jpghttps://hatarakuba.com/wp-content/uploads/2017/04/DSC00143-150x150.jpghatarakubaイベント・メディア情報一覧経営と自然の調和前回の株式会社えふななの新田社長に引き続き日本で一番最初のホラクラシーといわれているダイアモンドメディア株式会社の武井社長へイノベーションという言う視点からホラクラシー型組織について語ってもらった。 そもそも武井氏は、イノベーションとは、結果だという。 イノベーションを起こそう!といってイノベーションが起こるものではない。 イノベーションは偶発性によっておこるものであり私たちがやることはいかに自然の摂理にあった組織を創り上げることだという。 武井氏は、「私もいろいろと試行錯誤で悩んでいるんですよ。」といいながらも以下のユニークな施策についてインタビューに答えていただいた。 1. 透明性 2. 目標、ビジョン、理念はいらない 3. 仕事とお金の連動を外す。 4. 人事考課は、実力主義。バリューで判断 5. イノベーションは働かない人がもたらす。 6. 雑談の文化 7. 事業計画はいらないが事業のシュミレーションはする。 今までの常識を覆す武井氏は、それぞれの施策について以下のように述べている。 ホラクラシーは、上司がいない自律分散型組織。 ヒエラルキーとは逆の概念である。 武井氏は、上司の権力構造をなくすには経営の透明性を高めることによりそれを壊すことができるという。2番目の「理念はいらない」は、にわかに信じがたい武井氏の見解であるが、武井氏は、理念やビジョンは、言語化することにより、部下に強制を強いることになるという。理念は経営者のエゴであり、部下たちにそれに合わせろという メッセージになってしまう。そういったものは極力なくすことにより社員が自由闊達に動けるようになるという。 人事考課そして賃金についても常識とはかなり異なっている。 人事考課は、相場で決めるという。考課項目を一つ一つ要素に分けて評価するのでなく、その人の組織における価値というものを、まるごと評価するのだ。 その時に賃金は仕事と結びつけないという。その人の組織における価値で評価するのであり、職務や役割といったいわゆる仕事に賃金を貼りつけるそれとは違う。 そもそも、職務や役割を限定しそこに賃金を貼りつけるからイノベーションが起きないのであり、仕事と賃金が貼りついてなければ、その日とは自分の役割以外のこともやるという。 また、考課期間を半年や一年といった短期間で区切っていくことはしていないという。 いまの、会社経営の評価は、フロー(PL)が主流だが、本来は、資産(BS)からその人は、どうなのか。一体どんな価値を生み出すのかといった視点から評価すべきだという。 短期の評価は、時間軸の点からも、目先の仕事に目を奪われ、イノベーションの萌芽をつぶしてしまう。 そして、武井氏は、一見働かないぶらぶら社員についてイノベーションの視点から述べている。 その例えとしてアリの社会のエピソードを語っていただいた。 アリが、新しい餌場を見つけるのは、いわゆるPDCAを回す働き者のアリではないという。 イノベーションはそれ以外のぶらぶらと遊んでいるアリがもたらす場合も少なくない。 いつものルートと違ったブラブラと歩き回るアリがたまたま、新しい餌場を見つけ、そこに、真面目に働いているアリが群がっていくという流れだ。 まさに偶然の産物である。 そして、雑談の文化だ。ホラクラシーの組織に共通している点は、エフナナさん、以前インタビューさせていただいた 面白法人カヤックさんでもいたるところで内省と雑談の文化がある。 お互いの背景や考え、その人のあり方などは仕事を通してのその場その場のリフレクションを頻繁に行うことによりそのチーム全体の共同学習がなされていく。 また、えふなな新田社長の話でも出ていたが、その人のあり方や思いは、雑談のなかでにじみ出てくるものであり、 お互いがお互いの考えを理解し信頼を持てるかどうかが雑談の文化にあるという。 イノベーションはその人の事業や組織における当事者意識、あり方から生まれてくる。 それは、チームにおける内省の文化から生まれる。 そして最後は、事業計画についてである。武井氏は、事業計画はつくらないという。事業計画をつくることにより、社員が、それに引きずられてしまうのをさけるためだ。しかし、事業計画は立てないがシュミュレーションは行っているという。 計画は立てないが行き当たりばったりではないのだ。 以上武井氏から、イノベーションについて7つの視点から語っていただいた。 そして最後に、ホラクラシー型組織はこれからは、必ず増えてくるという。 新しくできる会社は、この組織形態が当たり前になるという。 ソーシャルデザインラボの皆さんはいかがだろうか? 7月27日(木)武井氏とホラクラシー型組織についての対談を行う。 今から楽しみだ。詳しくはこちら▼下町の農と食で地域をつなぐ